加圧トレーニングの効果
加圧トレーニングは、専用のベルトを腕・脚の
根元に巻き、適度な圧力で血流を制限して行う
レジスタンストレーニングの一つの方法です。
ふだん扱っている重さの半分以下の負荷を用いて、
筋肥大や筋力増強効果が得られることから、
注目を浴びているトレーニングです。
筋肥大・筋力増強効果のメカニズム
加圧専用ベルトにより血流を制限することで
筋肉内を低酸素状態にし、乳酸などの代謝物が
蓄積して筋肉内の代謝環境を苛酷にします。
この代謝環境の変化が成長ホルモンなどの
ホルモン分泌を活性化します。
これらの一連の、酸素環境や代謝環境の変化が
筋肥大効果を誘発すると考えられます。
加圧トレーニングのメリット・デメリット
最大のメリットは、低負荷で大きな筋肥大や
筋力増強効果を得られることです。
ケガのリスクを抑えて大きな効果が得られる
ことからリハビリ、中・高齢者向けの安全な
トレーニング方法といえます。
さらにトレーニングによる力学的負荷が小さい為、
筋損傷も小さくなり回復時間を短縮できることから
高頻度のトレーニングが可能になります。
しかし、すべての方が行えるという訳ではなく、
高血圧、心臓や脳などの疾患、それ以外に
持病をお持ちの方などは、医師の判断の元で
行なう必要があります。また、ベルトを腕や脚
に装着した際、生理的にからだが受け付けず、
体調が悪くなってしまうこともあります。
「痩せなきゃ」と、加圧トレーニングに期待を
込めている方も多くいらっしゃいますが、
思うようにスタートできない場合もございます。
加圧トレーニングで得られる効果
・普段使われない毛細血管にも血液が流れ
新しい毛細血管が作られる。
血管の拡張・収縮機能が高まることで
冷え性改善効果もある。
・成長ホルモンが大量に分泌する。
(通常時の約290倍)
・筋肉の成長、筋肥大、免疫力アップ。
遅筋と速筋の両方が鍛えられる為、
自分で速筋が鍛えずらいご年配者にもおすすめ。
・自律神経のコントロールがよくなる。
寝たきりの患者さんでも交感神経が働き
トレーニング後は副交感神経が優位になり
自律神経の切り替えがうまくできる。
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